FXとは?初心者にもわかるFXの仕組みを図解でやさしく解説
FX(外国為替証拠金取引)の仕組みを、通貨ペアの読み方から利益が出る流れ、レバレッジと証拠金、スプレッドやスワップポイントまで図解で解説します。始める前に知っておきたいリスクもまとめました。
作成日: yama

FX(エフエックス)は「外国為替証拠金取引」の略で、通貨を売り買いして、その価格差から損益が生まれる取引です。 名前だけは聞いたことがあっても、何を売り買いしているのか、なぜ少ない資金で大きな取引ができるのかは、イメージしづらいところだと思います。
このページでは、FXの仕組みを図を使って順番に整理していきます。専門用語はそのつど説明するので、予備知識がなくても読み進められます。
このページについて
当サイトの内容は情報提供を目的としたものであり、投資の勧誘や特定の取引を推奨するものではありません。 税制や規制の内容は変更されることがあります。最新の情報は金融庁・国税庁や各FX会社の公式サイトでご確認ください。
FXとは「2つの通貨を交換する取引」
FXで売買するのは、株式のような会社の一部ではなく通貨そのものです。 米ドルを円で買い、買った米ドルを円に戻す。この交換を繰り返し、そのあいだの価格差が損益になります。
このとき必ず2つの通貨がセットで登場します。これを通貨ペアと呼びます。
左が「買う通貨」、右が「支払いに使う通貨」。数字は1単位を買うのに必要な金額を表す
円安・円高はどちらに動いたとき?
USD/JPYの数字が動いたとき、それが円安なのか円高なのかは混乱しやすいところです。 数字は1ドルを買うのに必要な円の量を表しているので、次のように整理できます。
| USD/JPYの動き | 意味 | 呼び方 |
|---|---|---|
| 150円 → 155円 | 1ドル買うのに多くの円が必要になった | 円安(ドル高) |
| 150円 → 145円 | 1ドル買うのに少ない円で済むようになった | 円高(ドル安) |
数字が上がると円の価値は下がります。逆向きの関係になっている点に注意してください。
利益が出る仕組み
FXでは買いから入ることも、売りから入ることもできます。 株式の現物取引と大きく違うのはこの点で、相場が下がる局面でも利益を狙えます。
どちらも「安いところと高いところの差」が損益になる。順序が逆なだけ
買い(ロング)の例
USD/JPYが150.00円のときに1万通貨を買い、151.00円になったところで決済したとします。値動きは151.00円から150.00円を引いた1.00円です。これに取引数量の10,000通貨を掛けると、10,000円の利益になります。
逆に149.00円まで下がったところで決済すれば、同じ計算で10,000円の損失です。利益と損失は同じ計算式で、同じ速さで動きます。
売り(ショート)の例
同じ150.00円で1万通貨を売り、149.00円で買い戻した場合を考えます。値動きは150.00円から149.00円を引いた1.00円で、10,000通貨を掛けると10,000円の利益です。
売りから入っても、計算の考え方は買いとまったく同じです。
レバレッジと証拠金の仕組み
FXが証拠金取引と呼ばれるのは、取引したい金額の全額ではなく、その一部を担保として預けることで取引できるからです。この担保を証拠金、預けた金額に対する倍率をレバレッジと呼びます。
証拠金は取引金額そのものではなく、あくまで担保として預ける金額
必要証拠金の計算
必要な証拠金は、次の式で求められます。
必要証拠金 = 為替レート × 取引数量 ÷ レバレッジ
先ほどの例に当てはめると、150円に10,000通貨を掛けて25で割るので、60,000円になります。
日本国内のFX会社では、個人口座のレバレッジ上限が法令で25倍と定められています。 海外のFX会社はこの規制の対象外で、より高い倍率を選べる場合があります。違いについては XMTradingとは でも触れています。
証拠金維持率とロスカット
含み損がふくらんで証拠金が目減りすると、取引を続けられなくなります。その判断に使われるのが証拠金維持率です。
証拠金維持率 = 有効証拠金(残高 ± 含み損益) ÷ 必要証拠金 × 100
この維持率がFX会社の定める水準を下回ると、ロスカットという強制決済が行われます。 損失の拡大を止めるための仕組みですが、自分の意思とは関係なくポジションが閉じられる点は理解しておく必要があります。
自分の資金とロット数でどのレートまで耐えられるかは、FXロスカット計算機 で確認できます。ポジションを持つ前に一度通しておきましょう。
レバレッジそのものが危険なわけではありません
レバレッジを上げても、同じ取引数量なら損益の動き方は変わりません。変わるのは必要証拠金が小さくなることだけです。 リスクに直結するのは倍率ではなく、どれだけの数量を持つかです。
FXの取引コスト
FXには、株式の売買手数料にあたる明示的な手数料がかからない口座が多くあります。その代わり、スプレッドとスワップポイントの2つがコストとして効いてきます。
スプレッド
FXの価格には、買うときの値段であるAskと、売るときの値段であるBidの2つがあり、その差がスプレッドです。 ポジションを持った時点でこの差のぶんだけマイナスから始まるため、実質的な取引コストになります。
USD/JPYでスプレッドが0.2銭、つまり0.002円の場合、1万通貨の取引では0.002円に10,000通貨を掛けた20円がコストです。
1回あたりは小さくても、取引回数が増えるほど積み上がります。短い時間で売買を繰り返すスタイルほど、スプレッドの差が成績に効いてきます。
なお、スプレッドは常に一定ではありません。経済指標の発表前後や早朝など、市場参加者が少ない時間帯には広がりやすくなります。
スワップポイント
ポジションを翌日に持ち越すと、2つの通貨の金利差に応じた調整額が発生します。これがスワップポイントです。 金利の低い通貨を売って高い通貨を買っていれば受け取りになることが多く、その逆の場合は支払いになることが多くなります。
受け取り側であっても、為替差損がスワップポイントを上回れば全体では損失です。金利差だけを狙う場合でも、為替変動のリスクは残ります。 スワップポイントは各国の政策金利の変更で変わり、受け取りから支払いに転じることもあります。
FXの主なリスク
始める前に押さえておきたい点がいくつかあります。
まず、元本は保証されません。預金とは異なり、預けた資金が減ることも、すべて失うこともあります。損失は利益と同じ速さで拡大し、1円動けば1万円という計算は、プラス側にもマイナス側にも同じように働きます。
相場は平日ほぼ休みなく動いているため、就寝中に大きく動くこともあります。急変時には想定どおりに決済できない場合もあり、流動性が下がる場面ではロスカットが意図した水準で機能しないこともあります。
ロスカットが間に合わず残高がマイナスになると、国内業者でも不足分の入金を求められることがあります。これを追証と呼びます。
FXを始めるまでの手順
- FX会社を選びます。スプレッド、取引単位、ツールの使いやすさ、信託保全の有無などを比較します。最小取引単位が小さい会社ほど、少額から練習しやすくなります。
- 口座を開設します。本人確認書類とマイナンバーの提出が必要で、オンラインで完結する会社がほとんどです。
- 少額を入金します。はじめから大きな資金を入れる必要はありません。
- 最小単位で発注してみます。新規注文から決済まで、一連の操作を実際に体験しておきます。
- 損切りの位置を先に決めます。どこまで逆行したら決済するかを注文前に決めておくと、判断が感情に左右されにくくなります。
なお、国内のFX会社で得た利益は申告分離課税の対象で、税率は20.315%です。一定の条件を満たす場合は確定申告が必要になります。税制は変更されることがあるため、国税庁の情報を確認するか税務署・税理士にご相談ください。
まとめ
FXは通貨ペアを売買し、その価格差が損益になる取引です。買いからも売りからも入れるため、相場が下がる局面でも利益を狙えます。
レバレッジは少ない証拠金で大きな金額を動かせる仕組みで、国内の個人口座は上限25倍です。ただしリスクを決めているのは倍率ではなく取引数量なので、証拠金維持率とロスカットの水準は必ず確認してください。
コストはスプレッドとスワップポイントの2つで、取引回数と保有期間によって効き方が変わります。元本保証はなく、損失は利益と同じ速さで拡大する点も忘れないでください。
仕組みが一通りつかめたら、次は自分の資金でどこまで耐えられるかを数字で確認してみましょう。 FXロスカット計算機 に残高とロット数を入れると、強制決済されるレートがわかります。
yama
兼業FXトレーダー / I Love FX 運営者
会社員として働きながら、2018年からFXを続けている兼業トレーダー。自分がつまずいたポイントを中心に、初心者が遠回りしないための情報を発信しています。

